2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

市場が道徳を駆逐するとき(前半)

サンデルが Boston Review に "How Markets Crowd Out Morals" という文章を寄稿している。わたしはまだ読んでいないのだけれど『それをお金で買いますか』(ひどいタイトルだと思います)の縮約版のようなものではないかと思うし、サンデルの本を1冊丸ごと…

ブログを読まなくなった。いや、読むといえば読むのだが、それははてなブックマーク経由が主であって、彼らがこれまで何を書いてきたかという前提なしに「当該記事」そのものが浮上してくるので、それをさらっと拾って読み「へえ」だとか「すごいなあ」「馬…

「情報弱者のリテラシー低い層が虚構新聞をソースの確認なしに拡散するようになってバカが騙されるようになって困る」みたいな話題が盛り上がっているよう。「バカを騙す」というとすっごく悪いことしている印象だけど、虚構新聞の記事によって「実害」が引…

赤いゴムボール

"Paralysis of the Heart"という記事の翻訳。いい話ではある。あとわたしは英語苦手なので、本当に以下のようなことが書かれていると鵜呑みにしないように。*私は11歳になる息子のジョーを、学校へ送りに運転をしているところだった。これは、このような朝…

ジョージ・オーウェル『一九八四年』を読んだ。

監視社会を題材にする本にはほとんど必ずといってよいほどオーウェルの『一九八四年』と、ハクスリー『すばらしい新世界』への言及があるように思うのだが、恥ずかしながら長い間未読だったので、この度オーウェルを読んでみたのだが、監視社会及びそれにま…

図書館で放出されていた、筒井康隆『巨船ベラス・レトラス』をいただいてきて、読み、読み終える。小説を読むのは久しぶりだったけれども、比較的すらすらと読了。筒井御大のメタフィクショナルな構成の小説は読みにくいとたまに聞くけれども、わたしはあま…